(1)下記のRLC直列回路をラプラス変換し、入力電圧
(2)このRLC回路に


2次遅れ要素とは
一般的に、システムの伝達関数は下記の形で表すことができます。
「一次遅れ」は-90°位相が遅れることを言います。例えば、上記の伝達関数を
この応用で、sの項が2次の時は、位相が-180°遅れます。これを1次の伝達関数に対し2倍位相が遅れますので、2次遅れ要素と言うわけですね。
他、
減衰率と固有周波数
2次遅れ要素が
で表されるとき、
減衰率は、入力に対する応答の制動の程度を表します。例として、下記のように、ステップ関数を入力したときの過渡応答を考えます。

のときは、応答性は良いが、目標値を超過し、振動しながら減衰していきます。 のときは、振動せず、入力に対しオンポイントで漸近していきます。 のときは、過制動となり、目標値に達するまで時間がかかります。
簡単のために、ステップ関数で説明しましたが、問のように正弦波を入力したときは、下記のように伝達関数を推測します。
出力に対する入力の比→減衰率、入力に対する出力の位相遅れ→固有周波数
本問を解くうえでは、上記の知識が非常に重要です。結論、これを覚えているだけで解けます。
解答例
(1)前半 RLC直列回路の伝達関数
回路方程式は、以下のようになる。
これをラプラス変換し、以下の式を得る。
以上より、伝達関数は下記のように求められる。
(1)後半 伝達関数の減衰率、固有周波数
(3)式と(6)式の結果を比較して
(2)与えられた波形からの伝達関数の推測
ゲインKを設定し、伝達関数を下記のように置く。
ステップ入力に対して十分時間が経った時の出力は2なので、最終値の定理より
また、与えられたグラフは入力に対し、出力が-90°=-π/2の位相差で追従する。
与えられた入力が
このとき、伝達関数は
-π/2位相差が発生するので、分母の実部は0になる。
出力波は、出力波に対し2倍になっているので
以上より、求める伝達関数は
最後に
与えられた波形から伝達関数を推測する問題は、院試でよく出題されます。(阪大、九大に多い)
本問で基本的な考え方を示しました。是非、他の波形でも練習してみることをオススメします。