問題1
生成多項式
(1)生成行列
(2)検査行列
(3)誤り符号[1010010]を受信した。シンドローム
生成行列の作成方法
以前の記事では、検査行列から生成行列を求める方法を説明しました。今回は、巡回符号における生成多項式から求める場合を解説します。
- 符号長
に対する生成多項式の次数 の差、 個分 から を順番に乗算する を上から順に行列表示する。
まずこれが基本方針です。(1)を実際に解いてみて身につけましょう。
解答例(1)
よって、
これを行列表示すると、求める生成行列は
検査行列の求め方

符号多項式から求めた生成行列も、単位行列と情報・検査ビット関連行列
よって、以前の記事で説明したように、
ただし、下記2点に注意する必要があります。
- (1)で求めた生成行列は単位行列成分になっていないので、行基本変形を用いて単位行列成分を掃き出す必要がある。(既約台形正準系変換)
のように、単位行列成分を右に掃き出す。
線形符号の場合は
と左に単位行列成分がありましたが、今回(巡回符号)は逆です。
同じく、検査行列に関しても線形符号と逆になります。(巡回符号の場合は以下です。)
解答例(2)
(2)式を行基本変形する。3行目に1行目を足し
転置も考慮すると、情報・検査ビット関連行列は
(4)式より、求める検査行列は
誤り符号の訂正
これは、線形符号の場合のシンドロームの使い方と同じです。出力符号を
に基づいて計算していけば良いです。誤っている成分の判定方法も同じです。
解答例(3)
7行目と一致するので、出力符号の7番目が誤り。
正しい符号は、[1 0 1 0 0 1 1]