【大阪大学大学院】工学研究科 電気電子情報通信専攻 専門科目(信号処理)の対策

信号処理の試験範囲

ディジタル信号処理分野から出題されます。アナログ信号処理は試験範囲外(通信方式にて出題)です。

離散時間フーリエ変換、システムのz変換が頻出です。

阪大 工学研究科 電気電子情報通信専攻 院試の全体

基礎科目+専門科目で構成されています。

信号処理は専門科目に属します。全てのコースにおいて出題されます。

試験時間は120分で、1題当たり40分の時間配分になります。

阪大 工学研究科 電気電子情報通信工学専攻(専門科目)の大問構成
  1. 制御工学
  2. 電磁波工学(電気工学コースのみ)
  3. 量子電子物性1(量子力学)
  4. 量子電子物性2(半導体デバイス)
  5. 量子電子物性3(電子物性)
  6. 信号処理

信号処理は、是非選択したいです。

講義一つ分の試験範囲で、頻出分野が限られているからです。

加えて、院試対策に非常に使える教科書も存在します。得点源にしやすい科目です。

対策に使える参考書、問題集

全体

最近5か年は以下の分野の出題がありました。

  • 2023年:
    • 線形性、時不変性、因果性の定義の説明。具体的なシステムの説明。
    • システムの伝達関数と振幅特性
  • 2022年:
    • 離散時間フーリエ変換
    • バタフライ演算と計算時間
  • 2021年:
    • 連続時間信号のフーリエ級数展開。エイリアシング。
    • 差分方程式のz変換。安定性判別。
  • 2020年
    • 差分方程式の振幅特性。位相特性。
    • 2つの信号の畳み込み積分。
  • 2019年:
    • 連続時間信号のフーリエ変換。エイリアシング。
    • 差分方程式のz変換。安定性判別。
  • 2018年:
    • 線形性の定義。システムの具体例。
    • システムのインパルス応答。周波数応答。伝達関数。

上記のように、差分方程式のz変換、安定性はほぼ毎年出題されます。

一部、z領域でなく、時間領域tで解く問題もあります。これは、下記の参考書の問題を解いていくことで対応できます。

2023年、2018年のように、用語の説明問題もたまに出題されます。下記の教科書で詳しく解説されていますので、読み込むことを是非オススメします。

信号処理の参考書

1.新しい信号処理の教科書: 信号処理の基本から深層学習・グラフ信号処理まで 馬場口 登 (著), 中村 和晃 (著) (オススメ)

東大の記事でも紹介していますが、こちらの教科書一択だと思います。阪大出身の教授が執筆された参考書で、阪大院試対策に刺さります。

他のディジタル信号処理の教科書とは比べ物にならないくらい演習問題と解答が充実しています。そして、解説も丁寧です。

5章(サンプリング定理)、6章(離散フーリエ変換)、7章(高速フーリエ変換)、9章(システムのz変換)が頻出です。ここだけでも是非読んで見ると良いです。

院試対策に関わらず、電気情報系技術者として購入したい本です。

2.Python対応 ディジタル信号処理 阿部 正英 (著), 八巻俊輔 (著), 川又政征 (著), 樋口龍雄 (監修)

東北大の指定教科書です。1.より基本的な問題をコンパクトに解説しています。時間が無ければこちらで済ませるのもありです。合格点を取るだけなら事足ります。

対策に使える他大学の問題

東大、電通大で出題されますので、両大学の問題を確認してみると良いです。ただ、1.で紹介した本を完璧にした方が、阪大院試対策という意味では良いと思います。

ネットで調べると、阪大の定期試験問題もヒットします。1.の教科書の執筆者が作成していますので、院試対策に使えると思います。

「信号とシステム」「ディジタル信号処理」という科目名で開講されています。

最後に

阪大院試「信号処理」は、勉強方法が明確で、点数が取りやすいです。前提知識としても、フーリエ変換さえあれば事足ります。学習コストとして安いため、是非選択科目の一つに加えたいです。

前記事で紹介した量子電子物性2(半導体デバイス)と後1科目の選択で、他大学の頻出科目も抑えながら阪大を併願することができます。

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