【九大頻出】コルピッツ発振器とハートレー発振器の発振条件

問題

下記にMOSFETを用いたコルピッツ発振器とハートレー発振器を示す。それぞれの発振条件(振幅条件と周波数条件)を算出せよ。

はじめに

発振回路の性質は、前回の記事で説明しました。

本記事では、実際に存在する発振回路の発振条件を問題形式で見ていきます。

ループ利得AHの実部が1以上、虚部が0である大方針に基づいて解いていきます。

解答

コルピッツ発振器

増幅器(MOSFET)の先にコンデンサが並列に、コイルが間に直列に入っている回路です。

与えられた微小信号モデルにより、下記の等価回路に置き換えることができる。

ループ利得AHは、入力電圧vg=vGSと出力電圧voの間にvdを設定することで、下記で表すことができる。

(1)AH=vovg=vdvgvovd

電流源から右を見たアドミタンスは下記で表すことができる。

(2)Yd=1rd+jωC1+1jωL+1jωC2

以上より、vd

(3)vd=gmvgZd=gmvg1rd+jωC1+1jωL+1jωC2

次に、voは、分圧の関係により

(4)vo=1jωC2jωL+1jωC2vd

以上より、求めるループ利得は、(3)(4)を(1)に代入して

(5)AH=gm1rd+jωC1+1jωL+1jωC21jωC2jωL+1jωC2

これから発振条件を求める。

まず、周波数条件Im(AH)=0について、上式の分母の虚部に注目し

(6)jωC1+1jωL+1jωC2=0ω=C1+C2LC1C2

次に、振幅条件について、Re(AH)1だから

(7)11rd1ωC2ωL1ωC21gmrd1ω2LC211

(6)を代入することで

(8)gmrdC1C21

を得る。(振幅条件)

ハートレー発振器

コルピッツ発振器からコイルとコンデンサを逆にした回路です。

小信号等価回路は

電流源から右を見たアドミタンスは

(9)Yd=1rd+1jωL1+1jωL2+1jωC2

これより、vd,vo

(10){vd=gmvgZd=gmvg1rd+1jωL1+1jωL2+1jωCvo=jωL2jωL2+1jωCvd

以上より、ループ利得は

(11)AH=gm1rd+1jωL1+1jωL2+1jωC2jωL2jωL2+1jωC

周波数条件は、Im(AH)=0より

(12)1jωL1+1jωL2+1jωC=0jωL1+jωL2+1jωC=0ω2C(L1+L2)=1ω=1C(L1+L2)

次に、振幅条件は、Re(AH)1より

(13)gmrdω2L2C1ω2L2C1

ω2L2C=L2L1+L2,1ω2L2C=L1L1+L2なので、(13)式より

(14)gmrdL2L11

補足

ループ利得AHで議論することも可能ですが、特性方程式1+AH=0として振幅条件、周波数条件を導出しても良いです。(九大では後者の教え方をしているようです。)

最後に

本問は九大の院試でよく出題されます。

2020年、2019年、2015年、2013年で出題がありました。そろそろ出題される時期かもしれません。

同大学を志望する方は是非練習してください。

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