問題
下記の回路が平衡状態になっているとする。

補償定理とは
電流
長文で申し訳ないですが、上記の操作を手順で表すと下記になります。
- 変化させるインピーダンスに流れる電流
を求める。 - インピーダンスの変化幅
を乗算した電圧源 を電流と逆向きに接続する。 - 他の電源の影響を全て排除した状態で、変化させたインピーダンスに流れる電流を求める。
結局、操作としては上記3つを行うことで解決できます。微小変化を考えていることから、パラメータは変化前後で一定とみなせます。よって、接続する電圧源は
補償定理と聞くと、難しいことをやっていそうに見えます。しかし、結論は、電流の変化量を求めるのだから、変化前後のパラメータを調べるという基本的な操作を電気回路として表現しただけです。
実際に例題を解いてみましょう。
解答例
まず、インピーダンス
この時に流れる電流

補償定理より、電流と逆向きに接続する電圧源

回路の左側を電流源
以上より、回路に流れる電流